上の子4歳7ヶ月、下の子2歳1ヶ月

上の子だけでなく、下の子も動画を好むようになり、家での子守りはかなり楽になった。上の子は放っておくと、音や映像の刺激が強い一方で、筋がないショート動画の連続再生にハマり込んでしまうが、タブレットやPCの設定でなるべく特定のチャネルのみ見せるようにしている。上の子が見るのはゲームの実況動画が中心で、自分でもゲームの登場人物の様子をよく実況している。動画を見ていない時でも、動画の中で起きたことを親や保育士に一生懸命説明している。

過去のことや未来のことも徐々に理解できてきているのだが、かなり前のことであっても「きのう」「さっき」で、一年以上前のイベント(生物園に行った、いとこと一緒に髪を切った)を「きのう」と言い出すので、時間が圧縮されているかのようだ。

タブレットのアプリで、オムレツやクッキーなど料理を作るものがあるので、家でもおりをみて、上の子に卵を割ってもらったり、生地を混ぜてもらったりしている。卵を割る場面になると自分がやると言い出し、私が割ってしまうと怒っているのが可愛らしい。数字もわかるので、小麦粉の重量を測ってもらったり、タイマーを設定してもらったりしている。多様な経験をしてもらいたい、知識というのは生活に役立てるものだというのを実感してもらいたいと思っている。

下の子は、ゲッコーガレージやBaby busなど、動物や車が登場人物の幼児向けの動画を、黙って熱心に見ている。格好は、布団やソファにうつ伏せになって、膝を軽く曲げて足を絡ませていることが多い。人の世に生まれ出て大して経っていないのに、妙にリラックスして慣れた感じがある。上の子は、この手の動画を一人では見ないけれど、下の子の脇から覗き込んだりしている。下の子は、動画の中で起きていることを説明できるほど言葉が発達していないこともあり、何か学んでいるという証拠は掴めないけれど、きっと何かを学んでいるのだろう。

下の子は、外に出ると全てがまだ新しいようで、「さんぽ」というと自分から玄関に行って靴を用意し出すが、

上の子が男の子で、下の子が女の子なのだが、この時点で関節の太さや筋肉・脂肪のつきかた、仕草が違うのでびっくりする。上の子は、関節がふとく、手足の中枢から末端にかけてさほど太さに差がないが、下の子は、太ももが太く、膝で一度しまって、またふくらはぎのボリュームを感じる肉付きである。上の子は前から見るとお腹がでた幼児体型だが、背中から見ると引き締まったいい体つきをしている。下の子は、肩幅が広い割に首が細く、足は写真に撮ると妙に脚線美に見えることがある。上の子は手足をいつも外側に動かすが、下の子は足を絡ませたり、微妙にクネクネしている。骨や関節に規定されているのか、それとも遺伝子的に動きまで決まっているのか。下の子などまだ自分の性別もわかっていないと思われるので、動作の癖は生後学習されるものではないのだと感じる。

下の子は、具体的な指示(「靴を履いて」とか、「お父さんのところに持って行って」など)はほぼわかっているのに対し、自分が発することができる言葉は多くない。基本的に、自分の欲求を通すための言葉が中心である。「おって(起きて)」「と(ヨーグルト)」「ぎゅにゅ(牛乳)」「やだ」「わーい」など。私は「おっぱい」夫は「ママ」で、何回も教えるとその場では私が「ママ」夫が「パパ」に訂正されるのだが、すぐに戻る。下の子はとんでもないおっぱい星人なので、私はおっぱいにしか見えていないのかもしれない。誰をどう呼ぶか、などは欲しい食べ物を得ることに比べれば些事なのかもしれない。

下の子は、ものが誰に属すか、ということに強い興味があり、夫のメガネや上の子の靴を持ち主の元に持ってきてくれたりする。私の財布を指して、おっぱいと言ったりする。私のことをおっぱいと呼ぶことを知らない人が聞けば、意味がわからない発言だ。

上の子が下の子を蹴ったりする状況は減ってきたけれど、やはり、下の子が上の子がやりたいことを(その気はなくとも)妨害したり、上の子が下の子にやってほしくないこと(保育士さんとタッチ)などをすると手や足が出て、下の子を転ばせたり、下の子に言葉で「※※ちゃんは△△しない〜」などと呪いをかけていたりする。保育園で作ってきたおもちゃやもらってきた絵本は、上の子はさほど興味がないように見えるのだが、下の子がわからずに手を出すとすごく怒る。乱暴をしたことに対して叱っても、興奮してエスカレートしてしまうばかりなので、下の子が怪我をしないように気を付けるしかない。稀ではあるが、上の子が下の子を気遣うような言葉をかけることもないではないので、成長を待つしかないのだろう。上の子の嫉妬が即物的でなくなって、下の子も上の子と遊べる程度成長すれば、もう少し仲良くなるだろうか。