育児日誌

上の子(今日で4歳の男の子)が風邪を引いた。

日曜日、お出かけ中でも夕食も食べず眠り込んでしまって、よほど眠いのかと思ったら、家に帰って布団の上でゲロを吐き、肩が痛い痛いと泣いた。季節外れのインフルエンザなのだと思う。保育園でも感染者が出ていた。

コロナにかかった時も、短時間熱が上がったぐらいであとは元気だったのだけど、今回は辛いようだ。眠いと寝てばかりいる。寝ながらも、熱に浮かされているようで、時々泣き叫んでいる。

先ほどは、「歯に紫のキノコ生えるのが嫌だ」と泣いて、歯磨きをせがんでいた。ペンギンハイウェイという映画で、そういうシーンがあったのが印象的だったようだ。他にも、巨大隕石落下後の地球がどうなるか、というアニメーションが記憶に残ったのか、「隕石落ちるの嫌だ」と訴えることがある。

言語能力が次第に伸びていて、過去のことや因果関係も次第に表現できるようになってきている。過去のことで語ってくれるのは、カーヴィやピクミンなどのゲームの内容であることが多いけれど、保育園で起きたことを話してくれたりする。だんだんに、会話ができるようになってきている。

トイレットトレーニングも、「トイレでうんちができたらアイスをあげる」作戦でできるようになったと思ったら、「うんちをトイレでしたらアイスなのは嫌だ」と言い出した。ウンチ成功との引き換えではなく、アイスが食べたいのだとのこと。外にパンツを履いて外出した時も、おしっこが出そうになったら大人に教えて、漏らさないようにできるようにはなっているのだが、本人なりに疲れるのだろう。今は、平日は家に帰ってからお風呂まではパンツでそれからはオムツ、土日は外ではパンツにしている。オールパンツではないが、きっとやればできるから無理する必要はないかなとも思っている。考えてみれば、本人だって、平日日中は保育園で気を張って、きっと大変なのだ。

感情的なコントロールがつきやすくなってきて、物事の順序(「△の後に⚪︎しようね」)なども理解できるようになってきて、落ち着いてきている。

遊びに関しては、家だと、本人が望むままにしているとゲームかゲーム実況の鑑賞か、どちらかになってしまう。どちらも、適度であれば良いのだが、そればかりというのは体験として貧しくなってしまうと思いはする。ゲームが悪いというよりは、リアルワールドの刺激の豊かさをもっと提供したい。それ以上本人にとって楽しいものを提供し続けるのは難しい。ゲームやTVの時間制限は、食事やお風呂、睡眠など他のよりやるべきことへの切り替えには効く。しかし、現時点で他に一人で暇つぶしする手段が乏しい以上、大人が他にやることがあって一人で(下の子はまだ一緒には遊べない)時間を潰さなければいけない状態では単にひまで苦しいということになる。本当はもっとリッチな体験を与えたくても、大人側に時間や体力の制限がある以上なかなか厳しい。

外に出て歩いたり、電車やバスに乗ったり、建物に入ったりできれば、その時はゲームばかりということにはならないのだけれど。見せる映像の多様性に関しては、本人がゲーム実況を見たいという前に先んじて実写映画なりアニメーションなりを移しておくと、そのまま興味を持ってみてくれたりする。

下の子(1歳5ヶ月女子)は、やたら周囲に愛想を振り撒きつつ強く生きている。知らない人にもしっかり目を合わせて笑いかけたり、幼児らしくガニ股でたどたどしく歩いたり、動くたびに奇声をあげたり、ともかくあざとい。食事は大人が食べているものを欲しがったり、逆に自分が食べているものを大人の口に突っ込んだりする。スプーンを扱うのも上手で、いつの間にか食べ切って、さらに残った汁まで飲み切っていたりするので、手間がかからない。

単なる顔の造作という意味だと、目はぱっちりしてきたものの頬が豊満すぎて、まだまだ不細工寄りだし、胴体や太ももががっちりしている割に手足はまだ短くて、体型もおっさんよりなのだが、全体としてはすごく可愛い感じになっている。身内贔屓ということではなく、他の園児や道ゆく人からもよく声をかけられている。小さい割にしっかり歩いているということも関係しているのかもしれない。

言葉は、「はい」は確実に発声しているが、そのほかははっきりしない。「パパパパパパ」「ママママママ」ということはあるけれども、両親を呼んでいるというよりは喃語のような気がする。逆にこちらの話していることはかなり理解しているようで、外に行こうというといそいそと玄関に向かい、靴下を履こうとしたり靴を手にして持ってきたりする。また、外を歩いているときに、指差してそっちに行こうとかもわかっているようである。大人のする指示の、半分ぐらいはわかっているような感じがある。

上の子のトイレトレーニングに興味津々で、横でじっと見つめているので下の子にも何度かやってみた。トイレに座ってくれるのはスムーズで、かなりやる気もあるのだが、おしっこをするタイミングは流石に掴めないようだ。正直、足が短くて補助座面を使ってもトイレに座るのはやや難しいし、

困るのはともかくなんでも口に入れるのと乳離れをしてくれないこと。路傍の石でも剥がしたシールでも、口に入れてニコニコしている。「よくないこと」をしているのはわかっているようで、イタズラっぽく笑ったり、口の中のものを隠したりするが、飲み込むことはなく最終的には出してくれる。ともかく、窒息がないようにしたい。

吉野弘の「菜々子」という詩にあったが、ともかく健康と自分を愛する心があれば良いと思う。躾に関しては、甘やかしは本人にとってはよくないし、世の中と折り合うには一定の身のこなしが必要だが、過剰に締め付けて伸びやかさを失ったり、自己肯定感を損なってはいけないと思う。ともかくフルに人生を生きて欲しいし、今の時間がそのための基盤になってくれれば良い。