第一子・第二子の妊娠・出産の比較

前回の妊娠・出産・産後(退院まで)と今回の比較。

妊娠初期

妊娠初期に関しては、前回は夕方にわずかに食べづわりがあるだけだったのに対して、今回はよだれが出たり、乗り物酔いのようなうっすらとした吐き気があったり、過呼吸気味になってマスクが苦しかったり、だるかったりと、以前よりも辛かった。更衣室が遠く休憩がとりにくかったのも、今回のつらさの一因だった。

妊娠中期

中期は前回も今回もおおむね平穏であった。腹筋が緩んだのか、お腹が出るのは今回のほうが早かった気がする。今回は腹圧と靱帯の緩みのためか途中から鼠径ヘルニアが出現し、鼠径の異物感や鬱血した感じが辛かった。前回は体重増加が全体に緩やかだったのだが、今回はさほど食べていないのに体重の増加の幅が大きいことがあり焦った。

妊娠後期

前回は臨月に足がむくみ、足首が曲げにくかったのだが、今回はほとんど浮腫まなかった。腹部が大きいのは大変だったが、腹筋が緩んだせいか前回ほどはきつくなかった気がする。今回は不快というほどではないがやや胸焼け感があり、妊娠前程度にしか食べなかったので体重増加は緩やかで、最終的には10kg程度の増加で落ち着いた。
今回は途中でコロナにかかり、家に閉じ込められた状態で上の子の世話をみるのが大変だった。ホルモンの問題で夜上手く寝ることができないので昼寝をしたいのだが、上の子が起きている状態では寝るわけにもいかない。夫もコロナにかかり自宅隔離生活ではあるのだが、体調が回復すればリモートでも働かなければならないので、昼ワンオペで辛かった。
前回は妊婦検診で卵膜剥離をされたが、今回は特になかった。前回は自然の陣発を待つ予定だったのに対して、今回は最初から計画分娩の予定だったためかもしれない。

出産

前回はいつ産まれるだろうかとどきどきして、結局予定日を超して誘発分娩となったわけだが、今回は前回とどうせ同じ経過をたどるだろうと予想していたので心のゆとりがあった。
分娩時の痛みに関しては、前回は誘発である程度子宮口が開いてから硬膜外麻酔を始めるスタイルで、麻酔を入れる前の誘発がすごく痛かったが、麻酔後は全く痛まなかった。
今回はあらかじめ硬膜外麻酔をはじめておくスタイルで、前回ほど強い痛みは感じなかったが、出産時は尾骨のあたりがお腹の張りに合わせて痛むのを感じた。もしかしたら全経過を通して痛みゼロにしてしまうと遷延しやすくなるため、スムーズに産むにはどこかで痛みを感じる必要があるのかもしれない。
産む瞬間に痛みがなかったためか、前回は最終的に吸引分娩になってしまい、主体的に産んでいる実感はなかったので、いきんで出している実感のある今回のほうがエクスペリアンスとしてはよかったかもしれない。

産後

前回は面会がなければ食堂でほかの産婦と同席して会話しながら食べるスタイルで、お産もいろいろあるんだと学ぶ機会にはなったが、授乳に時間がかかることと合わせると休む暇がなく大変だった。食事の内容自体は、食事のおいしさを売りにしている産院なのかフレンチ・中華・和食のそれぞれのシェフの顔写真と経歴がバーンと食堂に貼ってあり、パンも食べ放題で豪華だった。もとをとろうと、食べ過ぎてしまったきらいはあるかもしれない。
大規模な産院であることもあり、授乳指導は産婦が部屋に集まって受けるスタイルで、指導を受けるために列に並ばなければならず、時間も短くて気ぜわしかった。初産婦なのでしっかりめの指導を受けるのだが、何しろ授乳は新生児との共同作業であり、習った通りに進まない。指導されたことと現実の授乳との乖離がありもやもやするのだが、後ろに人がいることもありしっかり聞けなかった。産後間もないのに食堂へ授乳部屋へと歩かなければいけないのはあまりよくなかったのではないかと思う。
今回はコロナの影響もあるのか、毎食運んできてもらえて楽だった。味もおいしかった。朝・昼・夕の三食は普通のボリュームだが、3時のおやつと夜食がつくので、その分で授乳に必要なカロリーを稼いでいるのだろう。授乳指導も部屋にきてもらえたので、体が楽だったし、話す時間もゆっくりとれた。「困ったことがあったら呼んでください」と声をかけてもらえたのもよかった。

全体

総合的には今回のほうが前回よりも痛みが少なく、ゆっくりできたので全体的に快適な入院生活だった。今回のほうが産院の対応がわたし好みだったことに加えて、経産婦で余裕があったこともあるかもしれない。前回の産院も、リピーターが多かったようなので、豪華な食事を食べたい人、ほかの産婦とおしゃべりしたい人には向いているのだろうと思う。