母乳育児中間報告

母乳育児、はじめてはみたけれど予想していたよりも大変である。

母乳はミルクに比べて様々な好ましい影響があるというし(とはいえ母乳とミルクの差は統計的なものであり、個々の差の方がずっと大きいわけだが)、出産までにつけた脂肪もすぐに落とせるし、軌道に乗りさえすればいちいちミルクを作るのに比べて楽だというし、というわけで出来るだけ母乳育児を行う方針とした。

もちろん、産後3ヵ月程度は夜間は授乳のために起きなければいけないとか、慣れないおらいのことは把握していた(幸い乳首は切れずにすんだ)。

しかし二十分ぐらいトライアンドエラーしても乳首を加えてくれないとか、その結果飲んでもらえないのでミルクを作って冷やしたり、オムツが汚れているので替えなくちゃいけなくて諸々に一時間弱かかって、また一時間後に泣き声でおこされるとかは予想外であった。授乳やオムツ替えが終わったあともなにやらムニョムニョ声を出していて、気になってなかなか眠れない。

粉ミルクであれば母親でなくてもあげることができるし、母乳よりも持ちがいいので長く寝てくれるから、短期的には夜は粉ミルクにした方が楽ではある。しかし、母乳自体に母乳の生成を抑制する物質が含まれており、母乳を乳腺の中に溜めたままにしておくと母乳量が減ってしまうし、夜の授乳は昼に比べて母乳生成を促す力が強いので、粉ミルクをあげて夜間の授乳回数が減ってしまうと母乳量が減って母乳育児の継続が困難になるリスクが高い。それに長い間授乳しないと乳腺炎のリスクが高くなる。ということで夜もひたすら頻回授乳である。添い乳ができれば楽なのかもしれないが、あまりうまくいかないので、半分寝落ちしながら座って授乳している。

幸い、直接授乳を拒否する傾向は生後2週間をすぎたころに収まり、

授乳の間に赤ちゃんとアイコンタクトをとることで母子の絆が深まるだのなんだの言われているけれど、実際のところ赤ちゃんは舌を動かすことに一生懸命でコミュニケーションをとる余地などなさそうだし(目を閉じているか虚空を一心に見つめているかどちらかで、こちらの方など見ていない)、長引くときは私もスマホなどみている。

ホルモンの関係か細切れの睡眠でもそう辛くはないし、昼寝てれば睡眠自体は取り戻せるからそんなに肉体的に辛いわけではない。しかし育児以外のことに振り向けるエネルギーは残らない。育児どっぷりの生活に身を委ねる分には辛くないが、他のこともやろうとすると時間はない。

育児以外のことはほとんど進んでいないけれど、育児のことはだいぶ調べた。母乳育児を確立させるという観点からも、最初の1ヶ月に頻回授乳することが重要だという。きっと急がば回れなのだろうと考えて、あまり悩まず今は育児に専念することとする。